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今から把握しておこう! 老後の資金の計算方法

今から把握しておこう! 老後の資金の計算方法

今から把握しておこう! 老後の資金の計算方法

老後の資金に関する情報は、非常に多く出回っています。

しかし、その多くが平均所得や退職金の平均額、はたまた年金の平均支給額などがベースで実のところあまり参考にならないものが多いように感じます。
もちろんどういう計算によって導き出されたかを知ることで、「自分とは関係ない世界の話」なのか「自分もそのくらい必要」なのかを判断する基準にはなるかもしれません。

例えば、老後資金に1億円が必要なのは、夫婦2人で月々35万円を25年間使用し続ける場合です。
そもそも平均値はあまりあてになる数字ではありません。
よく知られているところで貯蓄額がありますが、一部の高所得者の数値が平均値を引き上げており、中央値とは随分差があります。

結局のところ平均値で計算された老後資金を真に受けても実状とは大きく異なるので、自分自身のプランをしっかり立てることが重要です。

老後に必要な資金の計算方法

老後に必要な資金に何があげられるかを世帯ごとに見極める必要があります。
例えば、老後には少し小さな賃貸住宅に転居するつもりの場合でも、おおよそ10万円と考えるか12万円と考えるかでは25年で600万円も変わります。
だいたいこんなものでキリのいい数字を当てはめると、どんどん上がっていきます。

景気の悪い時期が続いたせいか、少し余裕を持って考えておきたいと考える人も少なくないでしょうが、あまりにも保守的な考え方だと結果的に根拠のない数字ばかりが並んでしまいます。
そこで、次の項目くらいは1年間の月平均を算出して実状に合わせて計算してみましょう。

・家賃(持家の場合は固定資産税や修繕積立金など)
・食費(外食以外の食材費)
・教養娯楽費(外食や習い事など)
・交際費(イベント参加費など)
・水道光熱費
・通信費(携帯代、インターネット代など)
・医療費
・車両維持費

これ以外に突発的に支出されるものは項目を作ってまとめておいて、老後にも発生する支出かどうかを判断します。
現状が3人家族や4人家族の場合は各項目で少し調整が必要ですが、家賃や水道光熱費はあまり削ることができないと思った方が良いでしょう。

収入はどのくらい減少しますか?

収入はどのくらい減少しますか?

老後の資金を考える上で重要なのは所得です。
ほとんどの人が、もともとの所得から大きく減少します。

しかし年金などの収入が、(これまでの所得)-(これまでできていた貯金額)-(貯蓄額と退職金÷25年分)以上あれば同水準での生活が可能です。
もともと50万円の所得があり、退職までの20年間に毎月8万円貯蓄してきた人で仮に2000万円の貯蓄があった場合を見てみましょう。

50万円-8万円-(2000万円+1200万円)÷25年=35万円

夫婦で月々35万円あれば貯蓄を崩しながら同水準の生活ができることになります。
この例と同水準で35万円の年金所得がない場合は、水準を下げるか何かしらの収入で対応するなど対策を考えましょう。